プラチナ #3776ギャザード(Platinum #3776 Gathered)

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プラチナ#3776(サン・ナナ・ナナ・ロク) は、『ミスター万年筆』と称された作家、故梅田晴夫氏と研究グループにより設計された理想の萬年筆です。

の書き出しでプラチナの紹介ページは始まっています。(何故かnakayaドメインですが)
http://www.nakaya.org/3776.html

プラチナが理想の万年筆を作るべく開発を進め1978年に初代モデルが発売されました。その後いくつかのモデルが発売され、復刻版も2回ほど出ていたようです。
モデルの見分け方としてはいくつかあるようなのですが、一番違うのがペン芯。

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初期モデルはエボナイト製ののっぺりしたもの(写真左)、その後改良版~1次復刻版のの櫛溝が一部外から見えるもの(写真中)、二次復刻版のプラスチック製の全面的にひだが刻まれているもの(写真右)の3種類があります。
(ペン芯の画像はネットから集めました、3種類持ってたら自慢してますw)

また本体に刻まれているギャザー(ひだ)も本体のオリジナルは10本の溝が刻まれているのに対し改良版・復刻版は7本と少し少なくなっています。驚くことにこのギャザーはモールディングやプレス加工ではなく旋盤加工で削っているとのこと、手間かかってます。

さて、説明が長くなっちゃいましたが、どーむが所有しているギャザードは改良版エボナイト芯に7本溝ですので1次復刻版だと思います。かなり使い込まれているようで、表面は相当な傷があります。

この万年筆は4つの設計思想に基づいているそうですが、この視点を借りてコメントしてみたいと思います。

設計思想1:軸は太くなければならない

径はφ13mmですから、べらぼうに太いというわけではありません。国産にしては太いといったところでしょうか。

設計思想2:ペン先は大きくなければならない


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定価1.5万円のモデルとしては14金の大きいペン先が付いています、プラチナ独特の筆圧を受け止める固めのがっしりしたペン先です。どーむのは「中」ですね、「M」じゃないあたりがプラチナっぽい(w

設計思想3:愛蔵に耐えなければならない

デザイン的にはベーシックな良いものだと思うのですが、細部の造りが意外と安っぽい。特にキャップリングなどのメッキが弱いようで、ネットで見るもの中にははげてしまっているものもよく見ますし、私のヤツも少し。。。_| ̄|○

設計思想4:手にフィットしなければならない


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持ってみるとギャザーが滑り止めになりますしバランスも秀逸。よく考えられている万年筆だと思います。胴軸と首軸の段差が少ないのも個人的には好みです。

現状ではスリットが狭いようでインクフローが悪いです、カーボンインクなんて入れるからいかんのかしら?洗浄をすると多少ましになるのですがどっちにしても例によってペンクリ送りですねこりゃ。