セーラー ナノインク青墨(せいぼく)

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セーラーから発売されている微粒子顔料インク(ナノインク)の第二段が発売になりました。
これまで販売されていた黒インク「極黒(きわぐろ)」に対して第二段は「青墨(せいぼく)」と名付けられたブルーブラックインクになります。先日の名古屋丸善でのペンクリの際に販売されていましたので早速購入してきました、50ml入りで2,100円というお値段。一緒に極黒も販売されていましたが、併せて値上がりして2100円になるようです。。。

早速ペンに入れて使ってみましたが、書いてみるとこんな感じ。
(紙:エルコクラシック便箋 ペン先:セーラー21金B)

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ブルーブラックと言っても結構青が強めの発色ですね、個人的には好みです。
プラチナの顔料ブルーとはまた違った色ですので、バッティングしなくてちょうど良い感じです。

特徴は通常のジェントルインクが染料インクであるのに対して、このナノインクは顔料インクであるという事。染料インクというのは色成分が紙自体に浸透して染めることで色を表現していますが、顔料インクは色のついた粒子が紙の表面に残って色が表現されています。

染料は液体に色が付いているためインク詰まりが起きにくいのが特徴ですが、褪色が起こり易く水に弱いのが弱点とされています。それに対して顔料インクは耐候性に優れ、水にぬれても滲んだり流れたりがほとんどありません。その代り固体である微粒子が含まれているためインク詰まりはどうしても起きやすくなります。コレを解消するために顔料インクは微粒子をいかに微細化するかということに腐心して作られています。

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実際に耐水性をチェックするとこんな感じ、ジェントルインクと比較しています。
(左:ナノインク青墨 右:ジェントルインク紫煙/インク工房製)

色見本画面と同様にエルコクラシックの便箋に、条件をそろえるために同じセーラー21金のBで書いてあります。水を置いて1分くらい経ってから撮影していますが、ジェントルインクはすでに滲んでしまっているのに、青墨はびくともしていません。先日の名古屋丸善でのペンクリの際にはセーラーのメモ用紙に文字を書いて水槽の中に3日間漬けた状態のものがディスプレイされていましたが、滲みは一切ない状態でした。

ただ微粒子化してセーラーとしてはほとんどインク詰まりはないはずと言っていますが、使う以上は気を使わなければいけないので、日常的に使わないペンには入れない方が良いでしょうね。

そしてやっとユーザーの声が届いたのかインクが減ると吸引できないと不評だったセーラーのインク瓶に「インクリザーバー」と呼ばれるインク溜まりが装着されました。ボトルを一回ひっくり返してから蓋を開けるとボトルの中に取り付けられたプラスチックの筒の中にインクが溜まるようになっています。と言ってもちょっと難もありまして、ハート穴からインクを吸引するセーラーに合わせて作られているため、首軸までつけないとインクが吸引できないメーカーのペン先だとちょっと心配なところがあるんですよね~