デルタ ピース1K(DELTA Peace 1K)

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デルタが2006年に世界限定1994本で発売した万年筆。
http://www.diamond.gr.jp/delta/museum/museum/peace2.htm
 
1994年にソマリアの首都モガディシオでイタリア人ジャーナリストが殺害されたことを発端に、真実を伝える為に活動する報道ジャーナリストの活動と反戦を世に広める為にイラリア・アルピ・プライズが設立されました。このイラリア・アルピ・プライズが「戦争の真実を伝えるための筆記具」ということで製作をでるたに依頼したのがこのピースです。シリーズは2種類サイドレバー式の1KSと今回紹介するカートリッジ/コンバータ両用式の1Kの2種類があります。
 
ルックスは非常に特徴的で白地にワインカラーの渦模様が入ったレジンを使っています。軸本体は派手ですがキャップや首軸、尻軸には黒にシルバートリムなので、普段使いが十分できるペンだと思います。
 
キャップリングと天ビスはスターリングシルバー925を使ったレリーフがあしらわれています。どちらも「Peace」の文字と平和のシンボルである鳩とオリーブがデザインされています。
また箱にはオリジナルデザインのインクボトル、1枚目の写真に一緒に写っているフェルト製のペンラップが付いてくるんですが、相変わらずデルタは無駄に箱がでかい(笑)
 
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万年筆としては非常に堂々としたサイズで、軸径が15mmとかなり太め。全長は収納状態で140mm、筆記状態で160mmほどあります。見た目の大きさほど重量感もなく、30g強ほどです。キャップ部分にシルバーのレリーフがあるので、少しリアヘビー気味になる感じはあります。

非常にキャップを後ろにつけた状態の据わりが良く、見た目や希少性だけでなくバランス的にも非常に良くできたペンだと思います。クリップはデルタお約束のローラー式ですが、何度も申し上げている通り私はこれにあまり意味があるとは…
 
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ペン先は18金の比較的大型のもの。ここにも大きく鳩とオリーブの枝がデザインされています。ただし、社名や金品位などは刻印されているのですが、このデザイン部分は刻印ではなくレーザー彫刻を使っています。
柔らかさやしなりは皆無でかなり硬めの書き味ですね。インクフローも潤沢で滑らかなのですが、面白みにはちょっと欠けるかなと。
 
もう一つ触れておきたいのが、ペン芯がエボナイト製だということ。デルタの限定品では多く採用されていますが、ここ最近のペンとしてはエボナイト製は珍しいです。今のところ実用には供していないので、細かいコメントできなくて申し訳ないのですが。


なにせ定価で105,000円もするペンなのですが、これも例によってかなり格安で入手しています。もともと安かったのを思いっきり値切り交渉してしまいました。神戸WAGNERのミニペントレに60,000円弱で出そうと思っています。