シェーファー ライフタイム ミリタリークリップ(Sheaffer Lifetime Military Clip)

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ペントレにてBromfieldさんから譲っていただきました。
シェーファーの1940年代の製品と思われるペン、おそらく品番などがあるはずなのですが自信が無いのでブログに記載するのは確信が持てるまで止めておきます(^_^;)
 
この年代のシェーファーの特徴はなんと言ってもその美しい縞軸です。首軸以外はすべて縦縞の素材が使われたいます。ラインナップ的には赤縞などもあったようなのですが、このモデルは茶縞です。年代ものですが、比較的良い状態を保っているペンですね。
胴軸部分は一部透けていて、インクビューとしての機能も持っています。
 
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インク充填はプランジャー方式を採用しています。
1930年代から40年代にかけてはインクサックを採用したレバーフィラーやボタンフィラーの全盛期ですが、このころからインク充填に関しては他メーカーの斜め上を行くシェーファーはプランジャーを多く採用しています。
これがまた壊れると厄介なんですが、この個体に関しては良い状態を保っています。
 
軸径はφ12.8mm、全長は収納時で134mm筆記時で153mm。
同じようなモデルでもサイズ違いが結構あったようなので、中庸のサイズと言えると思います。
 
そしてタイトルにも書いたとおりですが、このペンを紹介する上で外せないのが「ミリタリークリップ」と呼ばれる独特のクリップ。3枚目の写真を見ていただくと良くわかるかと思いますが、キャップの反対側から天冠部分を大きく巻き込むようにクリップが取り付けられています。
 
このため完全にペンが隠れるようにポケットに挿すことができるようになっています。個人的にはすごく特徴的でユニークな外観なので、とても気に入っています。中途半端な位置にあるホワイトドットも可愛い♪
 
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ペン先については基本的にかなり厚みのある地金を使っているのでシェーファーではお約束の「しなりって何ですか?」と言わんばかりのガチガチに硬いニブになってます。
パッと見では普通のオープンニブに見えるのですが、横顔を見てみるとこのころからちゃんと反っているんです。それも構造的に見ると打ち抜いたニブを曲げて反らせるのではなく、厚めのニブをペン芯側から先端に向けて細く絞り込んであります。このことから設計段階からペンを反らせて書き味を確保しようとする意図が見えます。
 
実際使ってみると状態が良く、十分実用に供することができます。さすがに日々常用で持ち歩くのは少々憚られますが、デスクで使ってみるとこういう綺麗な軸は興味を持ってくれる人も多いですね。