ミズノ イワンレンドル タイプS(Mizuno IVAN LENDL TypeS)

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これも往年の名選手のシグネチャーラケット。
1980年代半ば~後半にかけて世界ランキング一位に5年近く君臨した名選手イワン・レンドルの使用モデル。
 
当初はオーストリアのクナイスル・ホワイトスターを使用していて、その後No.1時代はアディダス・GTXプロを使用していました。1990年にステファン・エドベリに抜かれ世界ランキング一位から陥落、この年にウェア・シューズ・ラケットのすべてをアディダスからミズノに契約変更しています。日本のスポーツブランドがバブル後期にスター選手との大型契約を結ぶパターンの典型でしたね。

契約変更はレンドルがどうしてもグランドスラムで唯一勝てなかったウィンブルドンへの執念が背景にあったのではないかと思います。
 
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2枚目の写真にある通り長い八角形シャフトが特徴ですが、これはクナイスル・ホワイトスターから受け継いだ形状。1990年当時としてもウッドラケットからの流れをくむこの手のロングシャフト形状は既に時代遅れの感がありました。それでも長年馴染んだこの形状にレンドルはこだわってフェイス面積を拡大したものをミズノに作らせたわけです。

フェイス面積を大きくすることによりボレーをやり易くして、芝コートでネットプレーの重要性が高いウィンブルドンに対応しようとしたものと思われます。しかし、ミズノと契約した時点では既に30歳を超え、ウィンブルドンはおろかこのラケットではグランドスラムタイトルを獲得することはできませんでした。
 
販売されていたものにはよりレンドルが使用したものに近いタイプSと一般用に若干軽く、マイルドにデチューンしたタイプRがありました。今回紹介しているのはタイプSになります。

このラケットの特徴はとてもわかり易い。

重くて硬くて・飛ばない(笑)
レザーグリップ仕様にして、グリップテープを巻き、ストリングを張り、ダンプナーを取り付けると370gに迫るくそ重いラケット。基本的に馬力の有り余っているストローカー向け。ハードヒットして芯を食うと鋭い球が行きますが、今の私ごときの腕ではそれを連続して維持することができません(´;ω;`)
 
こうやっていろいろ集めていると私も含め本当に日本人って有名プロが使っていたっていう売り文句に弱いんだなぁと思います。おそらく欧米ではこの手のシグネチャーモデルって実用性が低くて人気ないはず( ̄▽ ̄;)