パイロット エリート シルバーン(Pilot Elite Silvern)

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1969年にパイロットが発売したバランス型の銀軸モデル。
以前に紹介したカスタム スターリングシルバーの高級バージョンと言えると思います、1972年1月東京工場製。

胴軸、キャップともスターリングシルバー製、キャップのクリップ下に「Elite」のレリーフがありますが、エリートSとは似ても似つかない大型のペンです。軸径φ13mm、全長収納時137mm、筆記状態145mmで金属軸としてはかなり太め、全長は短いのでずんぐりむっくりな印象です。

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スターリングシルバーに格子模様が彫られており、この他にも年代によって「冬木立」「石だたみ」「つむぎ」「家紋」「松竹梅」「浮世絵」「鶴」「菊」などと呼ばれる彫刻が施されたモデルがあります。初期モデルは現行のCON-70の元となったプッシュ式の機構を備えた吸引式でしたが、私が持っているのは後から発売されたカートリッジ/コンバータ両用式。コレだけの大型ペンですが、首軸が長く胴軸が短い独特のフォルムのためCON-70は入らず、CON-50かCON-20を使用する事になります。

現在ではエリートの名前がなくなりクリップが玉クリップになった「シルバーン」として現行モデルがラインナップされている息の長いモデルです。現行モデルは52,500円、結構値の張るペンですね。

コレはいろんな方から見せて頂いて、ずーっと欲しいなと思っていたんですが、どこでも値付けが高く二の足を踏んでいたのですがたまたま若干難有りのものを見つけて購入しました。ほんの少しだけ尻軸に凹みがあります。

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ペン先は18金の象嵌タイプ、通常のカスタムシリーズに比べると随分大型のものが付いています。もっと硬いかと思っていたのですが、実際に使ってみると意外としなって弾力に富んだペン先に仕上げられています。インクフローが若干渋めなので、少しスリットを広げた方が良いのかなとも思います。

現行モデルはペン先がロジウムコート、クリップも銀色ですが、この時代のものは金素地、金メッキのクリップで仕上げられています。個人的にはシルバーンについてはこの方が好みです。

随分安く手に入れた(例によって4ケタw)のですが、凄く気に入って使っております。