シェーファー PFM III(SHEAFFER Pen for MenIII)

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今回のペントレでの大本命だったペン。
ずっと欲しい欲しいと思っていた憧れの君です(w

1959年に発売されたシェーファーの名作PFMです。
PFMは「Pen for Men」の略でレギュラーモデルで5種類あり、そのほかに6~8の番号が与えられたスペシャルモデルがあったとされています。スペシャルモデルは資料が少なくて存在自体あいまいですが。。。
PFM I	:パラジウムシルバーペン先、プラスチック軸&キャップ、クロムメッキクリップ 
PFM II	:パラジウムシルバーペン先、プラスチック軸、ステンレスキャップ、クロムメッキクリップ
PFM III	:14金ペン先、プラスチック軸&キャップ、金張りクリップ
PFM IV	:14金ペン先、プラスチック軸、ステンレスキャップ、金張りクリップ
PFM V	:14金ペン先、プラスチック軸、金張りキャップ&クリップ
PFM VI	:14金ペン先、金張り軸&キャップ&クリップ
PFM VII	:14金ペン先、プラスチック軸、14金無垢キャップ&クリップ
PFM VIII	:14金ペン先、14金無垢軸&キャップ&クリップ
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シェーファーの象徴であるインレイドニブにスノーケル機構を組み合わせた、アンティークの世界ではとても人気のあるモデルです。古いペンの割には数はまぁまぁ出てくるのですが、とにかく値段の割に程度の良い物が少なくなかなか手を出しづらいモデルのひとつです。未使用物もちょこちょこ出てきますが、お値段的には決して可愛くない(w

今回のペントレでは初日には出ていませんでしたが、2日目には3本並んでおりオーバーホール済みの比較的状態の良い物を見つけられました。
また運のいいことに出品していたのは以前大宮でお会いしたFさん( ̄ー+ ̄)ニヤリ
早速値切り交渉開始、相変わらず容赦ないお値段で譲っていただきました。

購入した時点ではキャップに補修跡と思われる跡があり、軸全体に細かい傷がついている状態でしたのでコレは早速修復作業を実施。補修跡の盛り上がりを#2000のペーパーで慎重に削り、プラスチック用の磨き布で磨きを行います。ちなみに本格的に磨くときにはトリム部分にマスキングを行わないと金張りが剥げて悲惨なことになるので注意が必要です(^_^;)トリム部分はあまり磨くわけにいかないので、軽く金磨き布でこする程度にしてあります。

必死で磨いたところ新品同様とは行きませんが、50年も前のペンには見えない程度までは修復することが出来ました。

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インク充填はいわずと知れたスノーケル式。
尻軸をまわすとペン先から吸引管が出てくるというシェーファー独自の方法です。ペン先をインクに浸すことなく吸引できるという優れた方式ですが、突き出た吸引管が危険、金属部品が多く錆び易い、万年筆としては複雑なメカで壊れやすく修理が面倒なのに吸引できる量が少ないなどの欠点があります。このPFMも細軸のスノーケルに比べれば吸引量は多めですが、このペンのサイズからするとかなり可愛い量です(w

そのため実はPFMを含むスノーケル式が生産されていた期間は意外と短く、スノーケル式から吸引管の繰り出し機能を省いたタッチダウン式に置き換えられています。


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軸径はφ12.5mm、全長が収納時で135mm、筆記時で142mm。
プラ軸の割には中の機構部分に金属を多用していることもあり重め、乾燥重量で約21gあります。ペン先はシェーファーのアイコンであるインレイドニブ(菱形象嵌ペン先)が与えられ手います。軸が太い分広げて取り付けられているので大きく見えますが、インペリアルと基本的には同じものです。

しかし本来はシェーファーのインレイドニブは14金なのですが、この個体はフランス向けのものだったようでなんと18金ニブなんです。存在は知っていましたが初めて見ました。
(フランスは法律で18金以上の金品位でないと「金」と表示できないらしい)
これがこのPFMを「レア物」と紹介した所以なのです。ペン先がお約束通り反ってますので、しならないのに柔らかい不思議な書き味は健在です。
元祖インレイドニブのPFMも現行モデルであるVLRレガシーヘリテージもやっぱり「ちゃんとシェーファー」しているのです(笑)


http://bungbox.hamazo.tv/e1621947.html
http://blog.livedoor.jp/stand_talker/archives/50376071.html
http://blog.livedoor.jp/stand_talker/archives/50397997.html
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