シェーファー アジアシリーズ バンブー(SHEAFFER AsiaSeries Bamboo)

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シェーファーがシリーズ化を目指して作った万年筆です。
わざわざ「シリーズ化を目指して」と書いたのは何故かというと…

コレが最初で最後のアジアシリーズだから(w

実はこのペンbicに吸収される直前に企画され、1997年に発売したもので、ちょうどシェーファーが最も迷走していた時代のペンなんですね。ただ単に売れなかったのか、体制が変わって企画自体がボツになったのか分かりませんが現在に至るまでアジアシリーズの第2弾は発売になっていません。

ペン自体はピューター細工で有名なロイヤルセランゴールと組んで制作したもので、キャップおよび軸材がピューター製なんですね。ちなみにピューターとは錫に少量のアンチモン、銅を加えた合金です。軸、キャップともにピューターに竹(bamboo)の彫刻があしらわれており、かなり気合の入った軸と言えると思います。

定価は68,250円と結構高価ですが、現状の市場ではせいぜい3万円台後半という評価。
どーむの入手価格はさらに安いです、面白いペンだと思うんだけどあまり人気ないのかなぁ。

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軸径はφ12mm、全長が収納時138mm、筆記時152mm。
シェーファーの軸としては標準的な大きさですね。ただこれだけの細工を施した軸なのでどうしてもキャップが太くなりますので後ろにキャップを付けた時に大きな段差ができてしまいます。

またキャップが大きいという事は重いということですので、キャップを付けて書くとかなりリアヘビーになります。と言っても軸自体もかなりの重量なので最初に想像していたよりはバランスはひどくありません。ただ重いペンが苦手な方には勧められないペンになっているのは間違いない。

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ペン先はコノソアールの流れを汲む18金のオープンニブタイプが与えられています。
シェーファーには珍しくデコラティブなバイカラーのペン先です。シェーファいらしい反りも無く、刻印がペン先の先端部分にまで及んでいることもありタッチは結構硬め、決して硬い素材ではないんですがしなるより切割が割れて逃げてしまいます。切割はまぁまぁの方でしょう、6・4分けといったところでしょうかw

バンブーを語る上でどうしても話題になるのがその限定数。
こういった特殊な軸ですので当然の如く限定モデルとして世に出ており、その限定数が250とされているのですが、非常に良くオークションにも出ていますし新品で入荷している店もまだあるようです。限定数が正しくないのかそれとも大半が日本で売られているのか、ちょっと信じがたい数字でもあります。私のまわりでも持っている方結構多いですしね~