モンブラン パトロンシリーズ ロレンツォ・デ・メディチ(MONTBLANC Patron of Art Edition Lorenzo de Medici)

この度の地震津波による被害に遭われた方にお見舞いを申し上げます。
こんな時だからこその多少の楽しみになればとの思いで平常営業です。
 
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前フリだけしてお待たせしてしまいましたが、先日ひょんなことから手にした大物の紹介です。
モンブランの限定品は何種類かのテーマがありますがこのパトロンシリーズは、芸術と文化に重要な貢献をされた方を選定し、その功績を認められたアートパトロンに対して贈られています。その第一弾となったのが1992年に発売されたこの「ロレンツォ・デ・メディチ」です。

このペンのネーミングになっているロレンツォ・デ・メディチ氏何者かと言うと、ルネサンス時代にフィレンツェを支配した名門メディチ家の当主だった方。
 
メディチ家は銀行家として有名ですが、それと同等に芸術方面へのパトロン(後援者)としても高名な一族でした。その中でも最盛時期の当主でイル・マニーフィコ(偉大な)と称えられるロレンツォを選んだようです。
Wikipedia:ロレンツォ・デ・メディチ
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さて本題であるペンですが、天冠、尾栓以外は全身スターリングシルバー製の豪華なペンです。
軸、キャップとも八角形にかたどられ全面に職人の手彫りによる装飾が施されています。この職人が8人いるとされており、識別できるように彫刻師のサインが彫りこまれています。
 
どーむの所有ペンにはHPというサインが彫りこまれています。これを全部揃えようという強者もいるようですが、日本国内では7種類しか確認されていないらしいです。

豪華な装飾が施されていますが、基本メカニズムはマイスターシュテュック146のものを流用しています。インク充填はもちろんモンブランのお約束である回転吸入式を採用。

軸の太さは面⇔面の計測で12.5mm、キャップは14,5mmあります。長さは収納状態で140mm、キャップを取った状態では125mmとイメージほど大柄なペンではありません。キャップが軸後端にはしっかりと付かず、軽く挿さるだけなので筆記時はキャップを付けずに使うことになると思います。無理やり取り付けても極端なリアヘビーになってしまうため、とても使い難いペンになってしまいます。
 
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ペン先は近年のモンブランの限定ペンとは違い、マイスターシュテュックの物を踏襲した18金ペン先が与えられています。ロジウム装飾が施されており、外側が銀色、内側が金色のバイカラーとなっています。

どーむ個人にとってはキャップが後ろに取り付けられないため実用しようと思うと短すぎるのが正直なところ。書き味にも特筆すべきものは無いので、常用するのには少し厳しいかなと思います。

これを手に入れたことをブログ・Twitterに書いてからというもの「譲ってほしい」「どの彫刻師の刻印が入っているのか?」「手放すなら連絡が欲しい」などなど、あまりの反響の多さに少々ビックリしております。実際実用することが難しいと感じる部分も多いため、どうしようかまだ悩んでおります。とりあえず4月のペントレまでは手元に置いておくつもりです。手放すとすればペントレで並べる形を取りたいと思っています。