パイロット VボールRT(Pilot V BALL RT)

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先日紹介したアクロボールと同時に出た「なめらか一本!」シリーズの「水性ッ!」ことVボールRTです。
http://www.pilot.co.jp/products/pen/ballpen/water_based/vballrt/index.html

ノック式の水性ボールペンで、パッと聞くと特段珍しそうに聞こえないんですが実はコレは凄く画期的な商品。実は今まで液体タイプの水性ボールペンではノック式と言うのはほとんどありませんでした。

水性ボールペンでノック式を採用しているものは「水性ゲルインク」を採用しているものがほとんどで、液体インクの場合はインクの乾燥の問題やペン先からのインクが漏れた場合の対策としてほとんどの場合がキャップ式を採用していました。このVボールRTはペン先とボールの隙間を極力なくし、筆記時以外の水性インキの乾燥や漏出を防ぐ密閉性の高いペン先を実現しているそうです。

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分解しても複雑なシャッター機構なども搭載しておらず、見た目は本当に普通のノック式ボールペンです。
あまり、というか全く目新しさはありませんね( ̄▽ ̄;)

筆記すると水性独特のインクが「しっかり出てるぞぉ」という感じはやっぱりありますね、万年筆にも通ずるものがあります。水性インクの泣き所の滲みも最低限に抑えられています。

(一応マニア的にはw)液体水性インクはゲルインクに比べると更に軽い筆記感があるとされていますが、最近の水性ゲルインキは非常に良く出来ていて、正直な所劇的な差を感じられないでしょう。パイロット自身も「ハイテックC」という看板商品を持っており、このVボールRTがどこを狙っているのかイマイチわかり難いです。

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またデザイン的に張り切り過ぎてしまったのか、ノックボタンの根元を強く傾斜させたため、持つ角度によってはノック時に指が当たってしまいどーむとしてはちょっとノックしづらいなと感じました。

ボール径は0.5mmと0.7mmの展開。インク色は赤・青・黒の3色とあまり多色展開はしてきませんでした。
と言う事は中高生狙いじゃないってことですよね。。。

ただやっぱり油性に比べると発色の良さは水性の利点、アクロボールやジェットストリームの発色が良いと言ってもやっぱり水性の方が色は綺麗です。

間違いなく技術的には「凄い」製品なのですが、パイロットのこの手の製品はどうも商品性がイマイチ伝わりづらいなというのが正直な所です。お値段も157円とちょっと高めの設定で、100円前後の商品との価格差にユーザーがどういう判断をするのか微妙な所です。