三菱鉛筆 パワータンクスタンダード ノック式(uni POWER TANK)

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これは2004年に発売になったものなので決して新しい商品ではありませんが、地味に売れ続けている定番品なので紹介しておきたいと思います。低摩擦インクのジェットストリームに対して、このパワータンクは加圧リフィルを装着しています。

加圧リフィルというのはインクに圧力をかけてあるボールペン芯の事なのですが、なぜそんな事をするかというと、インクを安定してペン先のボールに供給するためなのです。通常のボールペン芯は重力でインクをペン先に落としていますが、机の上以外の現場ではボールペンを横にしたり上向きにしなければいけないシチュエーションではインクがペン先に供給されず空気が入ってしまい書けなくなってしまう事があります。コレを防ぐためにインクに圧力をかけてあげる事によって、重力がかかっていなくてもペン先にインクが安定供給されると言うわけです。
上向き筆記以外にも濡れた場面やインクの流動性の落ちる低音条件下などでも強みを発揮してくれるので、仕事現場やスポーツの場面で愛用されている方が多いですね。

加圧リフィルとしてはアメリカのフィッシャーという会社の「スペースペン」が元祖とされています。元々は重力のない宇宙空間で使う事のできるペンという事で開発されたものなんです。ただし加圧リフィルは非常に優秀な反面お値段が高いのが難点でした、実際三菱鉛筆一番最初に出した金属リフィルを使用したタイプは1,050円(リフィル315円)と国産の定番製品としては高価でした。しかしこのスタンダードタイプはプラスチックチューブを採用して価格を210円(リフィルは105円)に抑えています。

この出来を見るとトンボのエアプレスはいかにも高いなぁと思ってしまいます。

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プラスチックチューブを採用したメリットは価格だけではなく、金属製リフィルのインク残量が見えないという弱点も解消しています。加えてある圧力は3000hpa(約3気圧)で、インクの途切れが少なく滑らかな線を書く事ができます。ただ最近の低摩擦インクに慣れていると、加圧してある分なのかインクの粘度が高いのとインクの発色が悪く、色が薄いのがちょっと気になります。
あとグリップ部分をデザイン重視でラバーに穴を開けてプラスチック軸を露出させているのですが、コレのせいでどーむ個人としては凄く持ちづらくなってしまいます。ラバーグリップ自体がベタつきを抑えていてよく出来ているのにもったいないですね~

また三菱鉛筆のいつものパターンなのですが、優秀なリフィルを出しても専用リフィル化してしまう為他のペンに流用する事ができないんですよね~
他社製のペンに使えるリフィルを出せとは言わないので、ジェットストリームも含めてせめてユニブランドの商品の中で互換性を出してくれると嬉しいんですけどねぇ。。。