セーラー 創立100周年記念謹製万年筆 島桑 (その2・本体)

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先日の箱&付属品に続いて、お待ちかねの本体です。
おそらく初めて目にした方がまず最初に感じるであろうことが
でかっ!!Σ( ̄口 ̄;;
という事でしょうね(笑)

軸径φ14.3mm、キャップ径17mm、収納状態で162mmという堂々たるサイズ。
キャップをした状態で160mmオーバーとなると、ほとんどのペンケースに納めることができません。専用ペンシースが付属していますので、そちらを使えばいいのですが革製品を愛用されている方には悩ましいでしょうね。まさかそのためにペンケースを特注するわけにもいきませんし。
 
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筆記はキャップを付けない状態で行います。と言うよりは最初から一切胴軸後端にキャップが付かない構造になっています。キャップを外した筆記状態でも148mm、セーラーの代表的なペンであるプロフェッショナルギアの筆記状態とほぼ同じ長さを確保しています。

軸、キャップの材料はは御蔵島産の銘木である島桑を使用。この島桑は指物職人が扱う材料の中でも特別な材料なんだそうです。黄色がかった美しい色と木目が特徴で、木目を生かすために各パーツは一本の材料から取られ、極力木目が揃えられています。

その島桑製のボディに岩手県産の浄法寺漆を使って、拭き漆仕上げを施してあります。
ラッカー仕上げと違い、木の感触が感じることができます。それでありながら独特の光沢も持っていて、非常に麗しい仕上げのペンですね。
 
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キャップリングは与えられず、その部分には蒔絵で「100th」の文字と波しぶきをイメージした模様が描かれています。このワンポイントの仕上げが個人的には凄く気に入っています。

クリップも特別版でセーラーのシンボルでもある錨をデザインに取り入れたものになっています。このデザインは今後定番化してもいいんじゃないかとも思います。ただ昔の製品に使用されていたとされる先端部の形状については、ペリカンのクリップみたいだと思ったのはおそらく私だけではないでしょう(*´艸`)

レギュラー品のプロギアと並べた写真を撮ってみましたが、並べると余計に大きさが際立ちますね。私の場合万年筆はスーツのポケットに挿して持ち歩くことが多いのですが、さすがにこのサイズになると少々…いやかなり無理があります。
 
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ペン先は21金大型タイプ、ここにも錨が鎖とともにデザインされています。「100th」のロゴがここにも刻印されており、セーラーの力の入れようがわかります。ただ、とても残念なのがこの島桑は字幅がMしかないんですね。多少は好みの太さが選べるようにしてほしかったです。

またこのペン先を含めた首軸部分には大いに不満があって、目に見える大先の部分などは定番品と同じ黒いもの。これは105万円の「有田焼ー染付桐鳳凰ー」でも同様です。新しい金型を起こしてこの部分も独自にできればベストでしたが、せめて色を変えるなり、梨地加工するなりの一捻りが欲しかったです。
 
ただ、実は首軸内部は新しい試みもありますので、ここについてはもう一回引っ張ってみたいと思います(笑)